石州の和紙で出来ている本
実はこの本、表紙の芯紙以外全て石州の和紙で出来ている。本来本文紙はともかく、表紙や見返し用紙に手漉きの和紙を使うことは製本工程の難易度をとんでもなく引き上げる。しかし企画の段階で紙漉きを担当される久保田氏とお話できる機会があり何とかクリアすることが出来た。
それにしてもこの薄い本文紙をオフセットで印刷してしまう印刷会社の技術には頭が下がる思いだった。限定200部で刊行されたこの本の奥付にはこう印刷されている。
埋み火 南島尚歯譚
2003年6月22日刊行
200部限定 非売品
著 述 稲垣尚友
紙漉き 久保田保一(石州半紙技術者会)
印 刷 田村光治(江川堂印刷)
装 丁 桂川 潤
編 集 菅原啓州
刊 行 菅原恵子(書肆えれほん)
刊行所 有限会社えれほん
なお、この本の上製、角背の物が10月に発売される。